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創立37年で吼える戸塚ヨットスクール校長

日本は教育で失敗した

 「服役した刑務所では刑務作業があった。その作業をみて気がついたことがある。それは一番役に立つのが中国人。次がイラン、ブラジル人といった連中だ。日本人が一番役たたずだ」。

 創立37年を祝うパーテイー(昨年11月7日)の席で、マイクを握った戸塚ヨットスクール戸塚宏校長が吼えた。

 「これは教育の失敗以外、何物でもない。それでも文科省は、証拠はどこにあるのか。間違ったという結果はまだ出ていないと弁明する」

 さらに、戸塚氏は落ちこぼれ問題に言及し「日本では年間何十万人の落ちこぼれが出ている。そして就職して三年以内に会社を辞める者が半分もいる。これでは戦力にならない。これは日本が潰れるということを意味する」と段々、ボルテージを上げてくる。

 次に来るのが持論のマスコミ批判だ。

 「マスコミは戦争を軍の責任にするけど、朝日新聞は戦争を誤導した経緯がある」と指摘。「マスコミは体罰を批判するが、体罰や善悪の定義も言えない連中が、体罰バッシングに動き日本の教育を駄目にした経緯がある」とも。

 戸塚氏が高く評価するのが「ハリーポッター」の教育だ。

 「ハリーポッター」に出てくる先生は強圧的、生徒同士は喧嘩のし放題だ。命にかかわることを平気でやらせたりもする。日本のあまちゃん教育とは正反対の教育だ。

 「偏差値秀才を作り上げても、教育の目的どれ一つ達成していない。何より人間性が弱い。昔の武士だったら腹を切って責任を取ったものを、わしは悪くない」と自己弁護ばかり。これが戦後民主主義の実態だ。

 「うちの事件(訓練中に生徒が死亡したり行方不明になった「戸塚ヨットスクール事件」)は、誰がやったかじゃない。誰がそういう子を作ったのか。これが問題だ。弱い奴はいい子ぶりっ子する。それに対し誰も文句を言わない。昔も今もそうだ」とし「日本は民度が低い。教育で一番問題なのは、考える力がないこと」と一喝。

 また日本で唯一、自分で勉強し司法試験に合格した高卒弁護士・南出喜久治氏が続いて講演。「体罰は悪いのか。大抵の人は国家の秩序を守るため、刑罰は認める。家にも社会にも、家や社会の秩序を維持するため、それぞれ罰はあって当たり前だ。体罰を認めないのなら、国家の刑罰も認めてはいけない。そうでないと通じない」とし「ムチをフリフリ、チーパッパと唄う『すずめの学校』から、みんな同列扱いの『メダカの学校』になっている」とたとえ、手厳しく批判する。

 なお戸塚ヨットスクールは「オリンピックで通用するような一流のヨットマンを育てる」という理想の下に設立された。教育方針は戸塚宏校長が提唱する「脳幹論」に基づく。この「脳幹論」とは「青少年の問題行動は、脳幹の機能低下により引き起こされる」という理論に基づき、「アトピーや喘息、出勤・登校拒否、引きこもり、癌なども、脳幹を鍛えることによって克服できる」と説くものだ。

 校内には寮が併設されており、登校拒否、引きこもり、家庭内暴力、非行などの問題を抱えた生徒は合宿が原則となっている。また、入校に際しての年齢制限はなく、4歳から80歳まで受け入れるとしている。

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