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記者コラム

国民の失望の原因を知るべし

   国民民主党の玉木雄一郎代表の勘違いは今年に入っても続いているようだ。各種世論調査の結果が示すように、政党支持率は一けた台で、国民のほとんどが支持をしていないし、期待もしていない。その原因について玉木代表は記者会見で「野党が今ばらばらになっていることが、国民の皆さんの失望、不満、そしてまた党に所属している議員たちの不安の源になっている」と述べた上で、「やはり政権を担うに足る野党の受け皿をいかにつくっていくのか」とし「大きな固まりをつくること」の必要性を繰り返した。
 だが、本当にそうだろうか。国民が期待しているのは、現政権とは異なる国民本位の政策提言のできる良識的な政党の出現なのである。それを数の論理の土俵で党の在り方を発想するからすぐに「大きな固まり論」に帰着するのだ。
 もちろん、野党第一党の立憲民主とは同根であり、かつては政権交代をして甘い蜜を味わった仲間たちでもある。しかし、そのときは左右両派が混在していたため、国民はまっとうな選択をできなかった。だが、ようやく分かれたのだ。国民民主のやるべき方向性は、左派の固まり・立憲民主と一緒になることではないし、ましてや社民党や日本共産党とも選挙協力をすることでもない。玉木氏は「野党の責任」という言葉にかなりこだわっているようだが、それではいつまでたっても野党から脱することはできまい。
 やはり、国民本位の政党として自立し、憲法改正でも消費税増税でも骨太の政策で真正面から独自の主張のできる政党へと舵を切りなおさなければ国民の失望が期待に代わることはあり得ないだろう。

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