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永田町ファイル

自民党 二階俊博幹事長 記者会見

統一地方選  4・21

【記者】本日の統一地方選挙の結果と、衆議院の2つの補欠選挙についての受け止めをお願いします。

【幹事長】2つの補欠選挙は、大変残念な結果でした。わが党の候補者にご支援をいただいた皆様に、心から感謝を申し上げたいと思います。一緒に戦っていただいた同志の皆様にはお礼を申し上げたい。まだ全ての開票がなされたわけではありませんが、結果は謙虚に受け止めて、敗因の分析を急ぎ今後に備えたいと思います。

【甘利選挙対策委員長】沖縄の島尻候補、大阪の北川候補、共に頑張ったと思いますし、2人を支える選対メンバーも良くやってくれました。しかし、結果として届きませんでした。しっかり敗因を分析して、その結果を謙虚に受け止め、仕切り直して頑張りたいと思います。

【記者】敗因についてこれから分析するという話がありましたが、今回特に大阪については、もともと自民党の議席だということもあり、最終日に安倍総理も入って力を注いできたかと思います。結果的に維新の候補が勝ちましたが、どのように分析されていますか。

【幹事長】結果は謙虚に受け止めなければなりませんが、これを一つのきっかけにして、反撃の材料としてこれから取り組んでいきたいと思っています。

【選挙対策委員長】大阪はダブル選挙の結果、その流れを食い止めることが出来なかったと思います。本来、自民党は改革政党ですが、守戦に回ってしまった。そういう状況を作られてしまった。

【記者】今回の2つの補欠選挙が参議院選挙に与える影響については。

【幹事長】無いとは言いませんが、この結果を受けて参議院のそれぞれの候補者およびその選挙区の皆様は緊張感を持って臨むでしょう。われわれ党本部もこの選挙の結果を基本に、次なる選挙に雪辱を果たしていきたいと思っています。

【選挙対策委員長】5月1日から新元号、令和がスタートします。自民党も令和に相応しい改革政党として新たな出発をしたいと思います。

【記者】今回の補欠選挙に至るまでの過程では、内閣の中で塚田副大臣や櫻田大臣の辞任がありました。これが2つの補欠選挙に与えた影響についていかがお考えですか。

【幹事長】全く影響が無かったとは言えないでしょうが、そのことだけが敗因では無いと思っています。

【選挙対策委員長】今それを挙げたら、やっぱり言い訳になります。

【記者】沖縄3区の補欠選挙では、辺野古移設の問題で野党側の候補と自民党推薦の候補が分かれ、そのことが大きな争点になったと思います。辺野古移設の問題が、この結果に影響したとお考えでしょうか。

【幹事長】いろいろなことが原因になっているでしょうが、これは地域の皆さんがお考えになることです。われわれはその地域の皆さんのお考えを謙虚に受け止めて、今後の対応を考えていきたいと思っています。

【記者】謙虚に受け止めたいとのことですが、辺野古移設については自民党としてどのような考えで今後臨みたいとお考えですか。

【幹事長】従来通り党の方針ですし、地域の皆様にご理解を得られるように今後とも努力をしていきたい。

【記者】幹事長から先ほど反撃という言葉がありました。参議院選挙に向けての反転攻勢、どのように党として取り組まれる考えですか。

【幹事長】まず候補者になる人が一人一人地域において懸命の努力をすることが大事です。それぞれの地域で一つ一つ勝ち抜いていく。それを総合的に、党本部はしっかりと支えていきたいと思っています。

【記者】先日の大阪のダブル選挙に続いて、今回の補欠選挙も厳しい結果となりました。注目の選挙でこうした結果が出ているのは、安倍政権への厳しい声が強まっているというふうにお感じでしょうか。それとも別の要因があるとお考えですか。

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【幹事長】それは選挙ですから、それぞれ多少なりとも影響はあるでしょうが、われわれは即政権の成否が問われているとは思っていません。

【記者】参議院選挙がありますが、厳しい結果となったことで衆参同日選があり得る可能性については。

【幹事長】今のところは、同時選挙というようなことは考えていません。

一帯一路会議 4・23

【記者】吉田参議院幹事長は参議院のまとめ役として長らく国会運営を取り仕切っておられました。引退による国会運営への影響を、どのように見ておられますか。

【幹事長】まず後ろの方からお答えしますと、参議院の幹事長は参議院の皆さんのご推薦をいただき、それらを勘案して党として決定しますから、今のところまだ本人の辞意が明確になり、交代等がようやくその意に沿うようにしようということを決意したところでありますから、もうしばらくして決めたいと思います。受け止めは、大変残念ですが、本人はご承知のとおり有能にして闊達なお人柄であり、党の発展に随分参議院議員としてご努力を頂きました。大変残念であります。惜しみても余りあることでありますが、これから十分ご体調のことで言われましたから、これ以上引き止めることは出来ないと判断したわけですが、ご体調の回復を心からお祈りしたい。こう思っています。

【記者】吉田参議院幹事長は参議院のまとめ役として長らく国会運営を取り仕切っておられました。引退による国会運営への影響を、どのように見ておられますか。

【幹事長】大変残念の一言に尽きるわけでありますが、今後参議院の皆様がより一層団結して吉田さんの後をみんなで埋めて行こうと、こういうことで取り組んで行きたいと思います。

【記者】吉田参議院幹事長の関連で、参議院幹事長としては参議院選挙までは任期があると思いますが、それまでは続投されるのでしょうか。

【幹事長】私としては続投を期待しております。

【記者】吉田参議院幹事長は今日の役員連絡会の中で、ご本人からどのような言葉でご説明がありましたか。

【幹事長】体調が十分でないということが、今回の事の直接の原因であると思いますが、非常に参議院においても党全体においてもご活躍をいただいた方だけに、党としては大変残念であり惜しい人だと思っております。これからも役職を離れても、党のために色んな面でお力添えやご意見を頂戴したいと思っております。

記 者コラム

政府・自民は驕りと緩みの猛省を

 夏の参院選の前哨戦と位置付けられた衆院大阪12区、沖縄3区の両補欠選挙で、自民党は2敗した。二階幹事長も甘利選対委員長も、結果について「謙虚に受け止め、仕切り直して頑張る」とか「反撃の材料とする」などとコメントした。敗北直後だからか、余りに気の抜けた具体性のない感想だった。特に、大阪は死去した自民党議員の「弔い合戦」だったはず。本来なら勝って当たり前の戦いに負けたのだ。
 何故か。甘利氏は「大阪は(府知事・市長の)ダブル選挙の結果、その流れを食い止めることが出来なかった」と言う。しかし、問題とすべきはそのダブル選挙の戦い方が「反維新包囲網」の構築を最優先し、国政で激しく対立する立憲民主党や共産党とまで共闘したことである。勝つためには政策や政治理念などお構いなし。それよりも数合わせさえすれば勝てると読んで敗北した。
 その直後の衆院補選で、今度は他党候補を批判しながら自民候補に票を入れて、というのは国民不在の「驕り」の極みではなかったのか。
 塚田一郎元国土交通副大臣や櫻田義孝前五輪相の問題発言による更迭劇も、政権の「緩み」の表れだ。
 そうしたことが有権者にネガティブに判断されたのである。「ことは、一地方の敗北にとどまらない。政府・自民みなが猛省して出直さなければ参院選も危うい」と政界関係者は断言した。

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