アジア短信

5月19日(木)
韓国、北朝鮮「核実験準備完了」 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は国会で北朝鮮の動向について「核実験の準備は全て終わり、タイミングだけを計っている」状況だと報告した。

20日(金)
経済低迷、中国の援助依存ー東ティモール独立20年 東ティモールは独立から20年の節目を迎える。人口130万人の小国は経済が低迷し、インフラ整備から人材育成までを外国の援助に大きく頼る。大統領宮殿と外務・国防両省は中国が建てた。専門家は「中国の援助は発展に貢献していない」と指摘。日本は人材育成の拡充を期待されている。
台湾軍がミサイル演習 台湾の海軍、空軍と海洋委員会海巡署(日本の海上保安庁に相当)が南部・屏東県の九鵬基地と東部海域で合同ミサイル演習を実施した。台湾統一を目指す中国との有事を想定したミサイル訓練は毎年恒例だが、今回は「雄風」「天弓」など台湾の自主開発ミサイルがメイン。台湾の軍事専門家、宋玉寧氏は「台湾が取り組む自衛力向上の成果を示した」と評価した。

25日(水)
北朝鮮、新型ICBM発射 韓国軍によると、北朝鮮は平壌の順安空港一帯から日本海に向け連続して3発の弾道ミサイルを発射した。新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」と短距離弾道ミサイルとみられる。1発は途中で消え、韓国軍は失敗の可能性を視野に分析している。日本政府も少なくとも2発を捕捉し、2発は日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下した。
比大統領選、マルコス氏が当選 フィリピンの上下両院は正副大統領選の公式集計を終え大統領候補のフェルディナンド・マルコス元上院議員と、副大統領候補のサラ・ドゥテルテ・ダバオ市長の当選を正式に宣言した。6月30日に正式に就任する。
中国軍が台湾周辺で実戦訓練 中国軍東部戦区は報道官談話を出し、台湾周辺の海空域で実戦訓練や戦闘準備パトロールを最近行ったと発表した。「このところ米国と台湾が結託して活動していることへの厳正な警告だ」と主張している。

26日(木)
「日本は口も手も出すな」台湾問題巡り中国国防省報道官が批判 中国国防省の呉謙報道官は定例会見で、自民党青年局の議員団が今月訪台するなど日台間の関与が強まる状況について、「台湾問題はあくまで中国の内政であり、日本側が口出ししたり手を出したりすることは許されない。日本が台湾を植民地支配した50年は筆舌に尽くしがたく、台湾についてあれこれ言う資格はない」と批判した。
フィリピン次期大統領が中国けん制、南シナ海重視 フィリピンのフェルディナンド・マルコス次期大統領が、南シナ海の領有権問題で中国に譲歩しない姿勢をフェイスブックでアピールした。経済関係を重視してきたドゥテルテ現政権の対中融和路線を修正する可能性がある。海軍も南シナ海に面する新たな基地の利用を始め、中国へのけん制を強めている。

28日(土)
「中国が訪問制限」と懸念、米長官─国連人権弁務官新疆視察で ブリンケン米国務長官は声明を出し、バチェレ国連人権高等弁務官の中国・新疆ウイグル自治区の視察を受け、「中国による訪問制限や手回し」に改めて懸念を示した。その上で、中国側の統制により、「完全で独立した人権環境の評価は可能とならなかった」と強調した。

29日(日)
22人乗り小型機、ネパールで消息絶つ 22人が乗った民間航空会社の小型機がネパールで消息を絶った。当局者がロイター通信に明らかにした。曇天がヘリコプターによる上空からの捜索を阻んでいるという。

30日(月)
中国、太平洋諸国と安保協力ならず 中国の王毅国務委員兼外相は訪問国フィジーの首都スバで第2回中国・太平洋島国外相会合をオンライン形式で開催した。ロイター通信によると、経済振興などに向けた連携強化で一致したが、中国が提案していた安全保障分野の協力は合意内容に含まれなかった。米国やオーストラリアなどの懸念を反映し、参加国から異論が出たとみられる。

31日(火)
ベトナム航空、カンボジア国営航空の株式を売却 ベトナム航空は国営カンボジア・アンコール航空(CAA)の株式35%を売却した。売却金額は3500万ドル(約45億円)で、残る14%の株式についても年末までに売却する方針だ。ベトナム航空は業績が悪化しており、保有株の売却で財務体質の改善を狙う。

6月1日(水)
上海市のロックダウン解除 中国・上海市で2カ月以上続いていたロックダウン(都市封鎖)が解除された。これにより、過去10日以内に感染者が出た一部の地区を除き、上海市の人口の約9割に当たる約2250万人の外出が可能になった。

6日(月)
カンボジアに中国海軍施設か─米紙報道米紙ワシントン・ポスト(電子版)はカンボジア南西部のリアム海軍基地内に中国が極秘裏に海軍施設を建設していると報じた。中国やカンボジアは報道内容を否定したが、リアム海軍基地は南シナ海に近く、中国軍が利用するとの観測が絶えない。アフリカ東部ジブチに次ぐ中国軍2カ所目の海外拠点となる可能性が台湾輸出、5月は前年比+12・5% 見通し良好

8日(水)
台湾財政部が発表した5月の貿易統計によると、輸出は前年比12・5%増の420億8000万ドルと、23カ月連続で増加した。過去2番目の高水準。中国の厳格なロックダウン(都市封鎖)で輸出の勢いが一部削がれたが、ハイテク製品の需要が好調だった。
仏議員団が台湾到着 フランス上院外交・国防委員会のゲリオ副委員長が率いる同院の議員団が、桃園国際空港に到着した。ゲリオ氏は談話を発表し、台湾をより理解し、関係増進を図りたいと意欲を示した。