往来仰天ニュース
8㍍余まで伸びたノッポひまわり
ビタミン愛でギネス記録入り狙う
世界一背の高いノッポさんがギネス記録入りするというのは聞いていたが、植物も草丈が高いだけでギネス記録になるという。例えばひまわり、通常だとせいぜい3メートル程度だが、土壌や気候など条件がそろうと9メートル近くまで伸びる。
さすがに日本ではお目にかかったことはない。日本でノッポ植物というと、晩秋から初冬にかけて大輪の花を咲かせる皇帝ダリアくらいだろう。
これは5メートルから6メートルにまで成長するから「ダリア界の王様」と呼ばれるにふさわしい威風堂々ぶりだ。皇帝ダリアはひまわり同様、中米原産というから、中米には草丈を伸ばすDNAが潜んでいるのかもしれない。
さて本題のギネス記録入りを狙うひまわりを育てているのは、米インディアナ州フォートウェインに住むアレックス・バビッチ氏だ。草丈は8月5日で8・13メートルに達し、未公認ながら「全米一高いヒマワリ」の記録更新を果たした。そして狙うのはギネス世界記録だ。
驚かされるのはアレックス氏が、このひまわりに「クローバー」と名前を付けていること。ペットに名前があるのは世界中で普遍的だが、育てている植物に名前を付けるというのは初耳だ。
だが考えてみると、ペットのように愛情を一杯かけて育ててこそ、通常ではありえない草丈の記録も生まれるのかもしれない。草丈を伸ばすのは気候や肥料といった外的なものだけでなく、ビタミン愛が一番というわけだ。
これまで2度、ひまわり全米記録を樹立しているアレックス氏は、地元では知らない人がいないくらいヒマワリ栽培の第一人者だ。だが、ひまわり育成の達人が外的な育成技術や草花の知識以上に、ハートの熱さが人並でないというのはうなずける話だ。なおアレックス氏の心を熱くさせているのが、ロシアに侵攻されたウクライナへの思いだ。ウクライナの国花はひまわり。アレックス氏のルーツはウクライナでもある。ウクライナの血を受け継ぐアレックス氏が、ひまわりを育てているのは戦禍の中にあるウクライナへの応援歌でもある。
ただ育てているひまわりは、時に畑に出没するリスに花頭を食べられてしまう。途端にひまわりは成長ホルモンの分泌に異常が生じて、成長は阻害されてしまう。アレックス氏は高所作業車をも繰り出して「クローバー」の花頭をリスから守り、毎日ノッポひまわりを手塩にかけ育てている。リスは日本人からすると愛くるしい動物だが、アレックス氏にとってはきっと禍をもたらすネズミのような存在だろう。
アルミより軽く鉄より強い素材原料は「木材」、耐火性は石並
〝スーパーパワー〟というと怪力や不死身などの特殊能力を連想させるが、建築素材においてスーパーパワーを持つものが出現した。それは木材を原材料としながら、鋼鉄よりも軽量で強く、防火性や耐衝撃性に優れた革新的スーパー素材で、米企業インベントウッド社が開発した「スーパーウッド」だ。化学的処理と加熱・圧縮で、原材料の木材を分子レベルで再構築し、驚異的な性質を引き出しているという。
具体的には、重量比での強度は鋼鉄の10倍以上ありながら重量は鋼鉄の約6分の1と超軽量で、同等の強度を持つ。これはアルミに比べても、約2分の1の軽さだ。またコンクリートや石材と同等のAレベルの防火性能を誇り、水分や腐敗、害虫に対する耐性も高い。さらに製造過程での二酸化炭素排出量が鋼鉄の90%以下で環境にもやさしい。その上、利用価値の低い木くずや低品質の木材を原料に利用できるというメリットがある。
スーパーウッドは鋼鉄の鉄柱やコンクリートといった現在の主要建材を代替する素材としてだけでなく、自動車や船舶、航空機や多くの消費財にも応用でき、幅広く産業全般に革命をもたらす可能性がある。すでに大量生産の段階に入っており、年内にも商業出荷が始まる予定だ。
逃亡20年、時効9日前に逮捕
タイ、殺人や銃不法所持容疑
タイ警察は7月末、殺人事件を起こして20年間逃亡していた男(42)を中部シンブリー県インブリー郡で逮捕した(写真)。時効9日前、ぎりぎり逮捕にこぎ着けた。
男は2005年8月4日、北部ピジット県ピジット市で騒動を引き起こし、相手を自宅まで追いつめショットガンで殺害した。殺人容疑及び銃の不法所持などで警察に追われ、逃亡生活を続けていた。
8月3日まで逃げ延びれば時効を迎えるはずだったが、警察が直前逮捕にこぎ着けた。身柄は事件発生場所のピジット市に移されている。