記者会見 10・27
永田町ファイル
分散休暇、憲法、コロナ
【山口筆頭副幹事長の冒頭発言】本日の役員連絡会の概要を報告します。森山国対委員長からは、衆参の代表質問が終われば、来週から予算委員会、その後は各委員会の店開きという流れになります。予算委員会については昨日から筆頭間で協議を始めています。野党から、本日、国民民主党が立国社の会派から離脱し、新会派を立ち上げるとの話があり、14時からの議運理事会で協議をします。
【二階幹事長の冒頭発言】総理から大変力強い、内容のある所信表明演説がなされました。政府与党は、当然のことですが、一体となって重要案件の早期成立に力を尽くしてまいりたい。そして、内外からも実り多い国会であったと評価をいただけるよう努力をしていきたいと思います。
【記者】先ほど西村大臣が、幹事長のところに年末年始の休暇延長についての説明に行かれたと思いますが、どのようなやりとりがありましたか。
【山口副幹事長】11日というふうに機械的にとらずに、分散して休みを取ってい
ただきたいと。ただその趣旨が、必ずしも伝わっていなかったので、幹事長に今日は説明にまいりましたということでした。
【記者】分散した形でも、休暇をする形になれば解散であるとか国会召集時期に与える影響というのはどういうふうにお考えですか。
【幹事長】いかなる時でも、解散が必要なときには解散をしますから、そのこととは関係ありません。
【記者】分散休暇について、先ほど西村大臣からご説明があったとのことですが、幹事長としての分散休暇の考え方、良いことなのか、悪いことなのかどのように受け止めていますか。
【幹事長】良いか悪いかやってみなければ。やってみた結果、これはなるほど良いなあと、これはこう考えたら良いとか、また意見が出れば対応します。まあ、やってみましょう。
【記者】分散するということは、それぞれ選択することになると思いますが、国会においては来年の通常国会は、年明け早々の1月4日などに召集することが可能だとお考えでしょうか。
【幹事長】必要があれば、それは総理の判断で。
【記者】憲法改正についてお伺いします。自民党の憲法改正推進本部は、正式な条文案を年内にまとめる方針ですけれども、一方で野党はこうした動きについて、国会での憲法論議ができなくなると自民党の動きをけん制しています。この憲法論議を自民党としては、今後どのように進めていきますか。
【幹事長】長い時間をかけて進めてきたことですから、国民の皆さんの意見に真摯に耳を傾けながら、国会としての責任を果たすべく自民党はその先頭に立つ必要があると、考えています。
【記者】新型コロナウイルスについてお伺いします。北海道では、昨日新たな感染者が50人発生するなど第3波というような状況です。安倍総理から菅総理への交代などがあり、北海道に限らず全国的に新型コロナ対策に対して気が緩んでいるような状況が少し感じられたと思いますけれども、どう見ていますか。これから感染対策はどのようなものが必要になっていくと思いますか。
【幹事長】感染対策というのは、気候の問題もありますから、そこは医学的にご判断いただかなくてはなりません。政権交代とは関係ないです。
国民と維新に期待の改憲議論
記者コラム
二階幹事長が指摘したように、自民党は憲法改正推進本部の顔ぶれを一新して改憲論議の「先頭に立つ」覚悟を示した。菅義偉政権に移行し「安倍首相の下では改憲論議はしない」などと言って国民無視の党利党略に立っていた野党側に憲法審査会開催を拒否する根拠がなくなったはずだ。
「さあこれでいよいよ再スタートだ」と意気込んでいた衛藤征士郎同本部長は、早速、自民党改憲案「イメージ案」を条文案にまとめる起草委員会を立ち上げ、年内に策定する意向を示した。5日、国会内で開いた自民党会合に駒沢大学西修名誉教授を講師に招き、改憲の必要性を改めて確認した。西氏は「国民への背信が続いている」として憲法審査会で議論されないことを批判した。
ところが、野党第一党の立憲民主党の安住淳国対委員長は「自民党が独走するのであれば憲法論議はできなくなる」と表明、拒否する構えを示した。11日になってようやく憲法審開催に同意したが、どう見ても嫌々ながらの姿勢の変更だ。これで議論を進展させることはできるのか。
一方で、立憲と距離を取り提案型政党を目指すとした国民民主党は、党憲法調査会が毎週のように会合を開き積極的に改憲案を議論している。年末までに本格的な改憲草案を作るとも公言している。「維新の会に加え国民民主がテコになって審査会をどんどん動かしてもらえればありがたい」と自民党幹部はホンネを語っていた。