海外通信

7月1日(月)
豪留学ビザ代17万円に倍増 オーストラリア政府は外国人が豪州に留学するためのビザ申請料金を1600豪ドル(約17万円)に引き上げた。従来の2倍超に一気に跳ね上がり、世界最高となった。コロナ禍収束以降に急増した移民流入の抑制を狙う。
トランプ氏免責、一部認める―米最高裁 米連邦最高裁はトランプ前大統領(78)が、2020年大統領選の結果を覆そうとしたとして起訴された裁判を巡り、大統領在任中の「公的行為」に限って免責されるとの判断を下した。起訴の対象が公的行為に当たるかについては、連邦地裁に審理を差し戻した。これにより、11月の大統領選前に判決が出ない見通しとなり、返り咲きを目指すトランプ氏にとって大きな追い風となった。
中国資金で大統領官邸完成、「債務のわな」懸念も―バヌアツ 南太平洋の島国バヌアツの首都ポートビラでこのほど、中国の資金で新築された大統領官邸が完成し引き渡し式が行われた。同じ枠組みで行われた財務省建て替えと外務省増築も完了。バヌアツは対外債務の多くを中国に依存しており、返済困難になって権益を握られる「債務のわな」を懸念する声も出ている。

2日(火)
トランプ氏「口止め料」裁判、量刑言い渡し延期 トランプ前米大統領が不倫口止め料を不正に処理した罪で有罪評決を受けたニューヨーク州の刑事裁判は、量刑言い渡しが9月18日に2カ月延期されることが決まった。
 トランプ氏は大統領の免責特権を一部認めた連邦最高裁の判断を受けて、ニューヨーク州の裁判についても有罪評決を破棄すべきだと主張。量刑言い渡しを延期するよう求めていた。裁判を担当するマーチャン判事は最高裁判断による影響を精査するため、量刑の言い渡しを延期。書簡で「必要であれば」量刑を言い渡すと述べ、陪審員の有罪評決を覆す可能性を示唆した。

4日(木)
中国製EVに追加関税―EU 欧州連合(EU)欧州委員会は中国から輸入する電気自動車(EV)に対する追加関税を導入すると発表した。政府補助金を受けた安価な中国製EVについて、世界市場で競争をゆがめている疑いがあるとして最大37・6%を課す。税率は現行の10%に上乗せされ、最大47・6%となる。
新興国結束で米に対抗―上海協力機構 中ロ主導の上海協力機構(SCO)首脳会議は中央アジア・カザフスタンの首都アスタナで協議を行い、成果文書「アスタナ宣言」を採択して閉幕した。SCOは新興・途上国の結束を強調し、米国など西側諸国の国際秩序に対抗する枠組みとして存在感をアピールしている。
SCO首脳会議は昨年のイラン加盟に続き、ロシアのウクライナ侵攻に協力するベラルーシの加盟を承認し、10カ国に拡大。次回会議は中国が議長国を務める。

5日(金)
ウクライナ、独の「パトリオット」3基目受領 ウクライナはドイツから3基目となる地対空ミサイル「パトリオット」が到着したと発表した。ゼレンスキー大統領はドイツの決定に謝意を示した上で、「われわれは防空能力を倍増させるという課題を自らに課しており、今日がその始まりとなる」と表明。地元当局者との会合でも「約束通り、夏の間に防空能力を倍増させる必要がある」と述べた。
ハンガリー首相、EUの警告無視し訪ロ ハンガリーのオルバン首相がロシアの侵攻が続くウクライナ問題の「仲介者」を自任し、モスクワを電撃訪問した。ハンガリーは今月から欧州連合(EU)議長国だが、対露制裁を科し、「オルバン氏は代表者でない」と警告するEUを無視した独自行動。2日に会談したばかりのウクライナのゼレンスキー大統領に無断でプーチン大統領と会い、ロシアに融和的な発言も目立った。

6日(土)
イラン大統領に19年ぶり改革派ペゼシュキアン氏 イラン大統領選の決選投票で内務省は改革派マスード・ペゼシュキアン元保健相(69)が、保守強硬派サイード・ジャリリ最高安全保障委員会元事務局長(58)を破り、当選したと発表した。改革派の大統領としてはハタミ元大統領以来、19年ぶり。欧米と対立を深めた保守強硬派の外交路線から融和路線へ回帰を目指す。
2029年までに核廃棄物処理場を建設―ブラジル ブラジル政府が、高レベル核廃棄物処分場の建設計画を進めていることが分かった。国家原子力審議会(CNEN)の事業として、2029年までの完成を目指す。政府系ブラジル通信が報じた。

8日(月)
首都キーウ含め各地にミサイル、29人死亡―ウクライナ ロシアは侵攻を続けるウクライナの複数の都市に大規模なミサイル攻撃を加え、ロイター通信によると、全土で少なくとも29人が死亡した。首都キーウ(キエフ)も攻撃され、多人数が死亡した。

10日(水)
F16、ウクライナに輸送―米国務長官 ブリンケン米国務長官はワシントンで開催中の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の関連会合に出席し、米国製戦闘機F16がオランダとデンマークからウクライナに輸送されていると明らかにした。近くウクライナで飛行を開始する予定という。

13日(土)
トランプ氏、銃撃され負傷 米東部ペンシルベニア州バトラーで演説中だったトランプ前大統領(78)が銃撃を受けた。トランプ氏は右耳を負傷したが、命に別条はなかった。連邦捜査局(FBI)は暗殺未遂事件として捜査を開始した。トランプ氏が共和党大統領候補に指名される同党全国大会を目前にして衝撃的な事件が起きたことで、11月の大統領選の行方にも大きな影響を与えそうだ。

14日(日)
フジモリ元大統領が再出馬の意向、ペルー26年大統領選 南米ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領(85)が、2026年に予定されている大統領選に再出馬する意向を固めた。長女ケイコ氏が明らかにした。