永田町ファイル

松本洋平文部科学大臣

記者会見 12・12

女流棋士の規定改正要望書

【大臣】冒頭、私からは1件であります。日本からユネスコ無形文化遺産の拡張提案を行っておりました和紙:日本の手漉和紙技術、山・鉾・屋台行事、伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術につきまして、この度、ユネスコの政府間委員会において登録が正式に決定されました。私としても大変喜ばしく思っているところであります。また、関係者の皆様方に改めて心からお祝いを申し上げたいと存じます。この登録を契機として、さらにこれらの無形文化の保護・継承の取組がより促進されることを期待しております。文部科学省としても、地域で世代を超えて受け継がれてきたこれら我が国の文化が次世代に着実に継承されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。私からは以上です。

【記者】文化行政の一つ、将棋についてです。将棋の福間女流六冠が対局規定の見直しを日本将棋連盟に要望しました。対局者の出産予定日の前後とタイトル戦の日程が重なると対局者が後代になってしまい、その人がタイトルの保持者だと自動的にタイトルを失ってしまうという、事実上そうなる規定になっています。連盟も見直しを検討するとのコメントを出しました。文化行政を所管する大臣の受け止めを伺えればと思います。

【大臣】福間女流六冠が規定の改正についての要望書を日本将棋連盟に提出をいたしまして、日本将棋連盟としても見直しを含めた検討をするとのコメントを発表したことについては承知をしているところであります。また、将棋界を含む文化の分野においても、全ての人のそれぞれの状況を配慮しつつ、個性と能力を十分に発揮することができる環境を構築することは重要なことであると考えているところであります。日本将棋連盟、公益社団法人ということで内閣府の所管ということでありますので、文部科学省として何か指導等できるような立場ではないということではありますけれども、先ほど申し上げたようにこうした全ての人々のそれぞれの状況に配慮して、個性と能力を十分に発揮する、できる環境を構築するということは、文部科学省としても大変大事なことだと思っております。日本将棋連盟における検討状況を注視してまいりたいと存じます。

【記者】学校基本調査の関係でお伺いします。学校基本調査については算出方法を見直すということを先日表明されていたかと思うのですけれども、文科省が実施するその他の調査であったり統計についても調査、統計そのものであったり、あるいは項目であったりについて特別支援学校や児童生徒が不合理、不適切な理由などで外されているケースがあるのかどうかというのを調べるというお考えはありますでしょうか。

【大臣】御指摘のとおり、また先日来お答えをしているとおり、現在、学校基本調査について大学進学率の見直しを行うとともに、他にも本来、特別支援学校の児童生徒のデータが適切に反映するべきものであった、反映されるべきであったもの等について、鋭意確認を進めているところであります。ですので、そういう意味ではお尋ねの点についてお答えをするのであれば、最初、大学進学率についても御指摘があって、そして私のほうからはこの件に関わらずその他のものについても今、確認をして調査をするようにというような指示を当初の段階から出しているところであります。そうした調査というものに過去の経緯の確認も含めて今、時間をかけてそうした調査を進めているところであります。そういう意味では、こうした確認作業、調査作業を進めているところでありまして、これらの作業が終了次第、速やかに皆様方には公表も含めて適切に対応してまいりたいと存じます。

【記者】先日の会見でもお話に上がっていたかなと思うのですが、旧統一教会の田中会長が辞任して新たな会長が交代したのですが、受け止めを改めてお伺いできますでしょうか。

【大臣】お尋ねの件につきましては報道を通じ承知をしているところでありますけれども、旧統一教会の動向については逐一コメントすることは控えさせていただきます。いずれにいたしましても、文部科学省として旧統一教会への対応について引き続き万全を期してまいりたいと存じます。