記者会見
9月28日
浜田靖一防衛相
沖縄県知事との懇談
【記者】1問目、まず辺野古の移設についてですね、反対の立場で当選をされた玉城知事と先ほど会談をされましたが、会談の中でですね、要望がありましたが、大臣ご自身は辺野古が唯一の解決策と考えるというご発言もございました。改めて、辺野古の移設について、防衛省の考え方、大臣の考え方にお変わりはないか、お願いいたします。
【大臣】地方自治体の首長選挙についてはですね、地域の住民の皆様方がその地域の課題をめぐってご判断される機会であると認識しておりますし、防衛省としてはお答えすべき立場にないことをご理解を願います。その上で、普天間飛行場をめぐる問題の原点は、市街地に位置し、住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の危険性を1日も早く除去することであります。普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない。これは、政府と地元の皆さんとの共通認識であると思っております。日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせた時、辺野古移設が唯一の解決策であるという考えに変わりはなく、この方針に基づいて着実に工事を進めていく考えであります。
【記者】会談の中でも、大臣のご発言もございましたが、中国軍による日本周辺での活動が非常に活発化をしております。その中でですね、防衛省はこれまで自衛隊の南西シフトを進めてまいりましたけれども、改めて日本の防衛におけるこの南西地域の重要性、ご認識について大臣どのようにお考えかお願いします。
【大臣】南西地域の防衛体制の強化は、わが国の防衛にとってですね、喫緊の課題であると考えます。防衛省としては、平素から安全保障環境に即した部隊配置を行うため、与那国島、奄美大島及び宮古島に加え、本年度中に石垣島への配備も行う予定であります。このような部隊配置は、わが国への攻撃を抑止する効果を高めるものであり、引き続き警戒監視活動等に万全を期すとともに、南西諸島における防衛体制を目に見える形で強化してまいります。
【記者】今、先ほどあったように南西諸島の整備、防衛の体制の中で、シェルターの配備計画というのが話が出ております。それについて政府の見解をお聞きしたいのと、逆に防衛体制を強化することで、逆に攻撃対象になるんじゃないかという地元の不安の声もあります。そういった懸念に対して、政府としてどう対応していくのか、考えをお聞かせください。
【大臣】弾道ミサイルなどによる武力攻撃災害から住民の生命及び身体を保護するために必要な機能を備えた避難施設の整備は、被害を防止するのみならず、弾道ミサイル攻撃などに対する抑止という観点からも重要であると考えております。また、政府としては、内閣官房を中心に従前から、避難施設の在り方に関して必要な機能の課題等について諸外国の調査を行うなどして、検討を進めてきておりますが、防衛省・自衛隊として国民保護のために何ができるのか検討していきたいと考えております。
【記者】懸念の払しょくについては政府としてどのようにお考えですか。
【大臣】今、そのお話しましたように、我々とすれば、それがいざという時に国民を守るための施設ということ、これが大変重要だと思っておりますので、逆に言えばそれがしっかりと整っているところにミサイルを撃ってもこれが効力を発しないと、ミサイルを撃ったらミサイルの効果が効かないということであれば、それが抑止効果に繋がるわけでありますので、決してそれを作るということによって相手を刺激するようなことにはならないというふうに考えております。
【記者】今のお話の関連ですけれども、シェルターの設置の検討は南西諸島を念頭においてたものという理解でよろしいでしょうか。
【大臣】基本的にはですね、これは日本全体におけるシェルターの数というのも、その意味では決して多くないわけであります。ただ、やはりその中において周りが海でというようなことを考えると、一時的にはですね、それを凌ぐだけのものを作っておくというのは重要なのではないかというふうに考えておりますので、これからまだ検討の段階でありますので、この12月の予算編成に向けて議論が進んでいくものと思いますので、現状では今ここでお話しすることは難しいので控えさせていただきたいと思います。