元月刊朝鮮編集長・趙甲済氏
韓国の運命は米韓同盟いかん

 元月刊朝鮮編集長・氏は2月2日に、ソウル市内のホテルで世界言論人会議に出席した日本人ジャーナリストらを前に韓半島情勢を講演した。その中で「北朝鮮にとって有利な状況にあるのは、核ミサイル体制完成と韓国に親北政権を誕生させたことだが、背後には中国がいる」と指摘し、「韓国の今後の運命は、米韓同盟と米軍駐留いかんにかかっている」と強調した。

 一方で北朝鮮が不利な状況について趙氏は「国連決議による経済制裁が続き、北の秘密資金が減っ

ている」

とし、「経済力による体制強化策がうまくいかなくなっている」と述べた。

 また趙氏は「韓国で4月に行われる総選挙がどうなるか注目される」とし「与党が過半数を取れば、南北連邦制を可能にする憲法改正」に動くだろうと警鐘を鳴らした。

 さらに趙氏は「韓国情勢を語る上で韓国人でなければわからないことがある」と前置きした上で、日本人が軽視しがちな理念問題に言及。「共産主義と自由主義の戦い」について語り「文政権の反米路線は、99%が理念からくる」と指摘した。

 趙氏によると「文大統領の周りは、『チュサパ(主思派)』で固められている」という。チュサパは北朝鮮よりも強い主体思想(金日成が提唱した独自の社会主義理念)を持つ人達のことで、文大統領が、北朝鮮が核放棄する前に38度線の武装解除を始めたのはその思想に基づいてのことだという。

 文大統領自身はチュサパ出身ではないものの、参謀など側近に多くこれらの人々が占めているので政権はこの影響を受けざるを得ず、いわば、金日成が韓国の政権を握っているようなものだというのだ。

 その上で趙氏が指摘した中で刮目させられるのは「民族主義のパワー」だ。

 植民地時代を経た韓国で一番強い言葉は「民族」だ。

 金正恩委員長はこの言語パワーを悪用し「同じ民族だから」ということで韓国を揺さぶっていると趙氏は見る。日米は同じ民族ではないから、強い立場をとってもいいともなるのだ。

 だから「本当の民族主義ではなく、正確には氏族主義であり、さらに言うと反日氏族主義だ」というのが趙氏の見解だ。

 趙氏は総括として、北朝鮮が韓国の愛国者や自由民主主義者を〝殺す〟力を持っていることを警戒しないといけないが、「金日成は同族を殺害した反逆者であり、文在寅も民族反逆者だ」と述べた。