アジア短信

12月28日（火）
香港紙創業者ら追起訴―香港デモ　香港の司法当局は廃刊した香港紙・蘋果日報（アップル・デイリー）創業者の黎智英（ジミー・ライ）氏ら人７と関連会社を扇動出版物発行の共謀罪で追起訴した。

29日（水）
メディア幹部ら逮捕　香港警察は、扇動的な出版物発行の共謀容疑で、民主派寄りの報道で知られるネットメディア「立場新聞」の幹部ら７人を逮捕。著名女性歌手の何韻詩（デニス・ホー）氏も含まれる。同紙は廃刊を発表。

30日（木）
台湾、有事に備え予備役強化　台湾国防部（国防省）は中国による侵攻など有事の際に動員する予備役の強化を図る新組織「全民防衛動員署」の除幕式を行った。
香港メディア幹部逮捕を正当化―中国外務省　中国外務省の趙立堅副報道局長は記者会見で、民主派寄りの報道で知られる香港のネットメディア「立場新聞」幹部が現地警察に逮捕されたことについて「香港の法治と社会秩序を守る正当な行為で、報道の自由とは何の関係もない」と主張した。また「香港住民に言論や報道の自由は十分保障されているが、犯罪の責任を逃れる口実にはならない」とも述べた。

31日（金）
高校生議員も可能に─韓国　韓国国会で国会議員選挙と地方選挙の被選挙権年齢を25歳から18歳に引き下げる改正公職選挙法が、与野党などの賛成多数で可決、成立した。法的には高校生の議員も可能になる。与野党とも２０２２年３月の大統領選に向け若者の歓心を買う思惑があるとみられている。
北京五輪「世界が期待」　中国の習近平国家主席は新年を迎えるに当たりテレビ演説を行い、北京冬季五輪について「世界が中国に期待しており、中国は準備ができている」と自信を見せた。

１月１日（土）
台湾総統「軍事で解決せず」　台湾の蔡英文総統は総統府で発表した元旦の談話で、緊張が高まる中国との関係に関し「軍事では決して解決しない」と強調した。経済の安定を脅かす軍事衝突を避け、互いに社会と人々の生活の安定を重視するよう中国側に呼び掛けた。

３日（月）
タリバン「自爆部隊」組織へ　アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権のムジャヒド報道官は、地元放送局ラジオ・アザディのインタビューで「軍特殊部隊内に自爆部隊を設ける」と明らかにした。

４日（火）
香港、民主派寄りメディアまた廃刊　民主派寄りの論調で知られる香港のインターネットメディア「衆新聞」が廃刊となることが決まった。衆新聞は２日の声明で「過去２年間の社会の変化で、メディアの生存環境は悪化し、われわれの理念を達成することができなくなった」と説明した。
印首都コロナ拡大、週末外出禁止へ　インドの首都ニューデリーを管轄するデリー首都圏政府は週末の外出を当面の間、原則禁止すると決定した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大に伴う措置。首都圏政府トップのケジリワル首相も新型コロナに感染したことが明らかになった。
トルコ、ウイグル族19人が中国主席を「虐殺」で告発　中国・新疆ウイグル自治区での迫害から逃れてトルコで暮らすウイグル族の19人が、中国の習近平国家主席ら１１２人を「民族虐殺に関与した」などとして、トルコ検察に刑事告発した。

５日（水）
習氏、党大会へ訓練強化指示─中国、軍に新年１号命令　中国共産党機関紙・人民日報は、習近平国家主席（中央軍事委員会主席）が軍に対する今年の１号命令に署名し、「よく戦うことのできる精鋭部隊」実現のために訓練を強化するよう命じたと伝えた。署名は４日に行われ、秋に開催される党大会に向けて任務に励むことも求めた。
北朝鮮が新型弾道弾発射　北朝鮮が日本海に向けて新型の弾道ミサイル１発を発射。朝鮮中央通信は「音速の５倍以上で飛行する極超音速ミサイルの発射実験に成功」と伝える。
ミャンマー、国際旅客便の着陸禁止、１月末まで延長　ミャンマー国軍の統制下にある保健省は、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として講じている国際線旅客便の着陸禁止措置を、１月末まで延長すると発表した。外国人に対する新規ビザ（査証）の発給も引き続き停止する。

７日（金）
台湾、市街戦訓練を公開　台湾有事への懸念が高まる中、台湾国防部（国防省）は陸海空軍の演習を３日間にわたって行い、それぞれ報道陣に公開した。南部・高雄で行われた陸軍演習では、コンビニエンスストアや薬局が並ぶ「模擬市街地」で台湾での市街戦を想定した訓練を実施し、有事に対応できる能力をアピール。軍事圧力を強める中国をけん制した。
中国・重慶でビル崩壊、16人死亡　中国南西部・重慶でガス漏れが原因とみられる爆発により建物が崩壊し、少なくとも16人が死亡、10人が負傷した。

９日（日）　
中国・天津でオミクロン株市中感染　中国天津市で新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に市中感染したとみられるケースが確認され、市政府は約１４００万人の市民全員を対象にＰＣＲ検査を開始した。

10日（月）
ミャンマー、スーチー氏に再び有罪判決ミャンマーの首都ネピドーに設置された特別法廷はクーデターを起こした国軍に拘束され、軟禁されているアウンサンスーチー氏（76）に対し、無線機を違法に輸入して使用したなどとして、禁錮４年の有罪判決を言い渡した。

13日（木）
インド東部で旅客列車脱線、９人が死亡　インド東部西ベンガル州で12両編成の旅客列車が脱線、少なくとも９人が死亡、25人以上が重軽傷を負った。