上場企業役員報酬1億円以上は663人
トップはZホールディングス取締役43億円
上場企業の2022年3月期決算で、1億円以上の役員報酬を開示した287社の中で、トップはZホールディングスの慎ジュンホ取締役の43億3500万円だった。
だが庶民からすれば高嶺の花であるこの額も、米大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手の来シーズンの年俸3000万ドルとほぼ同額だ。
ちなみに米企業の報酬トップクラスは5億ドル(約700億円)と、さらに一桁違う。
デロイト・トーマツ・グループが調査した「日・米・欧の社長・CEO報酬」によると、報酬額中央値の5カ国比較(2021年度)」で米国が17億9000円でダントツで1位だった。
次にドイツの7億円でフランスは6億3000万円と3位だった。英国は5億5000万円で4位、日本は1億3000万円と5位だった。
欧米企業の報酬体系は業績連動型のため、企業業績が上向けば報酬もアップし、ストックオプションや株式報酬など非金銭報酬が報酬額を押し上げた。
なお、1億円以上の報酬を得た日本企業の役員の数は663人だった。
企業別の開示人数は、18人の日立製作所が3年連続で最多となった。
コロナ禍による国内経済低迷で中小企業の業績回復に時間がかかっている一方、世界市場とリンクしている上場企業は業績好転が鮮明で開示社数・人数ともに大幅増となった。
さて、役員報酬トップの慎ジュンホ氏に続く2位は、第一交通産業の黒土始会長の19億400万円。
3位は、ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長CEOの18億8800万円。