「無錫旅情」の歌手・尾形大作氏
次期衆議院選挙へ「還暦の挑戦」
NHK紅白歌合戦に2度出場の演歌歌手・尾形大作氏(60)が、自民党公認候補として次期衆議院選挙で出馬する。
「政治のことはほとんど分かりませんが、命懸けで頑張ります」と記者会見の席で答えていたが、福岡出身の九州男児らしい率直に語る男っぽさが好感される。
尾形氏といえば、昭和世代なら誰しもが口ずさむことができる「無錫旅情」のヒット曲で知られる。
1986年発売の「無錫旅情」は、130万枚を超える大ヒットとなり、尾形氏は翌年の87年、88年と2年連続で「NHK紅白歌合戦」に出場し、映画出演やモトクロスレーサーとしても活動、近年は出身地の福岡を中心にローカルタレントとしても活躍中だった。
ただ自民党公認の選挙区は、大阪18区。自民党安倍派の西村康稔経産相の推しだとされる。
維新が基盤をつくっている大阪で、対抗できる候補者として選定された。
尾形氏が出馬予定の18区は、元泉大津市長の神谷昇氏(74)が地盤としていたものの、前回衆院選で維新候補に敗北しただけでなく、比例復活もままならぬほど支持票が低迷したことから候補者変更が迫られていた。
早速、ユーチューブで流れた尾形氏出馬ニュースに「ガンバレ!大ちゃん!博多からも応援しよるばい。あなたの武器は、誠実。あなたの人柄で腐った政界を少しでも、浄化して下さい!」と反応がアップされた。
なお「政治は分からない」とはいうものの、尾形氏の歌には「無錫旅情」だけでなく「吉田松陰」や安倍晋三元首相の父である安倍晋太郎氏への励ましを歌った「晋さん」もあるなど無縁ではなかった。
「吉田松陰」の歌の1番と3番は
時と命の全てを賭けた
吉田松陰 憂国の
夢草莽に 果つるとも
松の雫は 久坂に宿り
花は桂の枝に咲く
何も持たない 若者たちの
無欲無限の 赤心が
日本の明日を創るのだ
松下村塾 長州魂
いまも生きてる 萩の町
作詞は山口県出身の昭和の大作詞家・星野哲郎氏だ。
尾形氏が「吉田松陰」の3番の歌詞同様、「日本の明日を創る」代議士になるかどうか還暦の挑戦に注目が集まる。