永田町ファイル
記者会見 11・7
中谷元防衛相
横須賀基地を視察
【大臣】本日、海上自衛隊の横須賀地区、並びに在日米海軍の横須賀基地を視察をいたしました。ここ横須賀は、海上自衛隊の主力部隊、また司令部の多くが所在をしておりまして、更に、米インド太平洋軍の主力である第7艦隊、ここが配置をされている所でありまして、正に、我が国防衛の要であり、ひいては、地域の平和と安全に極めて重要な地区であり役割を果たしているということを確認をさせていただきました。今回の視察では、こうした最前線を担う隊員が、非常に高い緊張感を持ちながら、任務に精励する姿を、間近で確認をすることができました。 特に、装備が大変近代化をされて、能力が向上をしている。こうした装備をしっかりと操作をしている隊員を見まして、非常に誇りを感じました。そして、この変化に対応していけるようにですね、任務が達成できますように、そして、誇りと名誉を持って隊員が働ける環境をしっかり作っていかなければならないということを感じさせていただきました。そして、韓国、この海軍の練習艦隊の入港歓迎行事にも参加をいたしました。練習艦隊の日本寄港は6年ぶりでありまして、日韓防衛協力、また、交流の強化に寄与するものといたしまして、心から歓迎をいたします。地域を取り巻く安全保障環境がより一層厳しさを増している中で、引き続き、様々な分野で、日米、日米韓、そして日韓、この防衛協力、そして交流を強化してまいりたいというふうに思います。
【記者】横須賀基地を訪問された意義とですね、今回一日中視察されたわけですが、改めて御所感をお聞かせください。
【大臣】何と言っても横須賀は、海上自衛隊の主力部隊が所在をしておりますし、米海軍の第7艦隊、これが配置されているということで、正に、日本の防衛の要の場所であると、そして、ひいては地域の平和と安定にですね、極めて重要な役割を果たす所であるという観点で視察をいたしました。そして、改めてこの現状を確認をするとともに、隊員の皆さんが非常に高い使命感と、そして緊張感を持ってですね、任務に精励する姿を間近で確認することができました。防衛の本質は、力であります。強くなること、そして、これからも司令部、総監を核心に全隊員が一致結束をしてですね、一人一人が名誉と誇りを持って任務を達成をしていけるようにですね、大臣としては、この環境整備や、また防衛政策の完成にですね、万全を挙げてまいりたいというふうに思います。そして、今回の視察に併せて、韓国海軍、これの練習艦隊の入港歓迎行事に参加したということは、日韓防衛協力、そして交流の進捗を直接確認することができまして、大変有意義であったというふうに思います。
【記者】昨日、日韓での2016年以来6年ぶりにレーダー照射問題以降、初めての2か国での訓練を行ったと先ほど発表がございました。これについて大臣の受け止めと、今後、日韓の部隊間協力をどのように行っていくお考えかお聞かせください。
【大臣】日韓協力の必要性につきましては、先日の10月31日にですね、ICBM級のミサイルが発射され、それに続いて一昨日の5日にも、複数の弾道ミサイルが発射をされました。非常に地域の安全保障環境が厳しさを増している中でですね、やはり日韓、そして日米韓、これの連携というのは、ますます重要になってきております。日韓の間では、本年、既に3回防衛大臣会談を実施をしておりまして、先月の10月に、私の就任直後にですね、キム・ヨンヒョン韓国の国防部長官とテレビ会談を実施するなど、当局間で連携が強化をされているわけでございます。そのような中で、海上自衛隊の練習艦の「はたかぜ」、これが、韓国海軍の揚陸艦の「マラド」、また揚陸艦の「チョンジャボン」、そして補給艦の「デチョン」とともに、戦術運動を実施をいたしました。海上自衛隊の戦術技量の向上と、韓国海軍との友好親善及び相互理解の増進を図りました。こうした部隊レベルの訓練からですね、様々なレベルの分野において、戦略的な利益を共有する韓国との連携を強化して、引き続き、日韓・日米韓の防衛協力・交流を推進してまいりたいというふうに思っております。
【記者】別件で伺います。大臣、先ほど後ろにあります海上自衛隊の「もがみ」型の護衛艦を視察されました。この護衛艦をめぐっては、オーストラリア政府が進める新型艦導入計画で、日本が情報提供を行っているということです。今後、日本政府としてどのようにこれについてアピールしていくお考えでしょうか。また、オーストラリアをめぐっては、過去に潜水艦建造計画に参入できなかったという過去、経緯もございます。この時の教訓をどのように活かされるのかについてもお考えをお聞かせください。
【大臣】これは、オーストラリア政府がですね、次期汎用のフリーゲートの候補の1つとして、海上自衛隊の「もがみ」型の護衛艦を挙げているものだというふうに承知をいたしておりますが、日本とオーストラリアの間では平素から緊密にやり取りをしてきておりまして、その中で、必要に応じて豪州に対して情報提供、これは行っております。その上でですね、今回の豪州の計画に関しましては、現時点で政府として決定をしたという方針はなくて、今後の対応について予断をもってお答えするということは差し控えさせていただきたいと思います。また、御指摘の2015年から2016年にかけて、オーストラリア政府が潜水艦の選定において、我が国の「そうりゅう」型の潜水艦をベースとした提案を行いましたが、結局、豪州政府はフランスの企業の提案を採用したということでございます。したがいまして、これまで装備品の海外移転に向けた取り組みに得られた結果・経験も含めまして、相手側のニーズというものをよく確認をしつつ、移転を実現できるよう取り組んでいきたい。