海外通信
9月10日(土)
英国、チャールズ新国王が即位宣言 エリザベス英女王の死去に伴うチャールズ新国王(73)の即位が、ロンドンのセントジェームズ宮殿での式典で公式に宣言された。国王は宣言を通じ、人生を国にささげた女王の後を継ぎ、君主として義務を忠実に果たしていく姿勢を改めて強調。一連の模様は史上初めてテレビ中継され、広く国民に見守られながらのチャールズ国王時代の船出となった。
11日(日)
ウクライナ大統領、北東部の要衝「解放」 反転攻勢を続けるウクライナ軍が、今春からロシア軍に占領されていた北東部ハリコフ州の要衝イジュムに入った模様だ。AFP通信によると、ゼレンスキー大統領は、イジュムや近郊のバラクレヤなどを「解放」したと表明。親ロシア派幹部やロシア国営テレビも「撤退」を認めている。ウクライナにとって大きな戦果となる一方、ロシアの打撃は小さくない。
エチオピア反政府勢力、和平交渉「参加の用意」 エチオピア政府軍と内戦状態に陥っていた北部ティグレ州の反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」は、アフリカ連合(AU)主導の和平交渉に参加する用意があると表明した。声明で「好ましい雰囲気を醸成するため、双方の合意に基づき敵対行為の即時停止に従う準備ができている」との意向を示した。
12日(月)
ウクライナ大統領「対露反攻で6000平方キロ解放」 ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で、ウクライナに侵攻したロシアに対する9月初め以降の反攻により「(ロシアの占領下にあった)東部と南部の6000平方キロ以上を解放した」と表明した。ロシアが北東部ハリコフ州のイジュムなどからの撤退を事実上認めるなど、ウクライナ側の攻勢が一段と強まっている。
13日(火)
EU、ウイグル製品禁輸検討─強制労働問題で 欧州連合(EU)は、人権侵害に踏み込んだ強制労働により生産された製品の加盟27カ国への輸入を禁止する措置の検討に入った。念頭には中国・新疆ウイグル自治区で強制労働疑惑があり、EU・中国間の経済関係に緊張が高まる可能性がある。対象は中国にとどまらず、世界中の国や地域で行われている疑惑のある強制労働による製品を市場から排除する方針だ。
14日(水)
南部でも要衝奪還か─ウクライナ大統領ロシア軍が占拠するウクライナ南部ヘルソン州のサモイレンコ州議会議長は、州都ヘルソンから北西約15キロにある要衝キセリョフカをウクライナ軍が奪還したと明らかにした。同国メディアが報じた。ウクライナ軍は今月に入り、北東部ハリコフ州からロシア軍をほぼ駆逐したとみられており、南部でも反撃に出ている。
パンデミック終息視野に─WHO 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は記者会見で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の「終息が視野に入った」との認識を示した。世界で先週に報告された死者数は、流行初期の2020年3月以来の低水準になったという。
バイデン氏「EVで雇用増」─北米自動車ショー バイデン米大統領は米ミシガン州デトロイトで開催中の「北米国際自動車ショー」を訪れ、電気自動車(EV)を増やす取り組みが国内の雇用増につながったと強調した。政権への信任を問う11月の中間選挙が近づく中、実績のアピールに躍起だ。
15日(木)
要衝イジュムで「集団墓地」発見、ウクライナ北東部 ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で、ロシア軍から最近奪還した北東部ハリコフ州の要衝イジュムで集団墓地が見つかったと明らかにした。ゼレンスキー氏は「ロシアは責任を負わなければならない」と非難した。ハリコフ州の警察幹部は英スカイニューズに対し、集団墓地には約440の墓が含まれていると説明した。
17日(土)
カザフ首都「アスタナ」復活 中央アジアの資源国カザフスタンの首都の名称が「ヌルスルタン」から元の「アスタナ」に戻された。必要な憲法改正案を上下両院が全会一致で可決したのを受け、トカエフ大統領が大統領令を出した。ヌルスルタンは「国父」だったナザルバエフ前大統領のファーストネームで、2019年の退任後にトカエフ氏と議会がこの名称に変更していた。
18日(日)
バイデン氏「台湾防衛で米軍介入」 バイデン米大統領はCBSのインタビューで、中国が台湾に侵攻した場合、米軍が台湾を防衛すると明言した。バイデン氏は、米軍が台湾を防衛するのかという質問に対し、「もし前例のない攻撃が実際にあればイエスだ」と表明した。
19日(月)
エリザベス英女王国葬 英史上最長の70年にわたり在位し、8日に96歳で死去したエリザベス女王の国葬がロンドンで営まれた。生涯を国と国民にささげ、君主として人々をまとめてきた英国の象徴。世界中から敬愛されたその大きな存在にふさわしく、伝統に基づく厳かな儀式が大々的に執り行われ、人々は「国家の母」に最後の別れを告げた。
20日(火)
メキシコ西部の太平洋岸に近い西部でマグニチュード(M)7・7の地震が発生メキシコの地震観測当局によると震源地はミチョアカン州コアルコマンの南約63キロ、震源の深さは15キロで、首都メキシコ市でも大きな揺れが感じられたという。救援当局によると、この地震により少なくとも1人が死亡、1人が負傷した。
21日(水)
プーチン氏、部分動員令 ロシアのプーチン大統領は国民向けにテレビ演説を行い、ウクライナ侵攻をめぐり部分的動員令に署名したと表明した。部分動員令は予備役を招集するもので、即日発効した。ショイグ国防相によると、招集対象は30万人。
22日(木)
イラン風紀警察トップに制裁─米政府 米政府は女性の服装を取り締まる風紀警察のトップらイラン高官7人を制裁対象に追加指定したと発表した。イラン西部出身の女性が、頭部を覆うスカーフを適切に着用していなかったとして警察に逮捕された後、死亡した事件などに関与したとしている。米国内の資産が凍結され、米国人との取引も禁止される。
23日(金)
ウクライナ、親露派が「住民投票」を開始 ウクライナ東部ドンバス地方と南部ヘルソン、ザポロジエ両州のロシア支配地域でロシア編入に向けた「住民投票」が開始された。タス通信が伝えた。
ロシア、占領地域でも動員か ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で、ロシアがウクライナの占領地域でも動員の準備を進めていると主張した。ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で7カ月。占領地域の編入に向けた「住民投票」など強硬手段に打って出たロシアに対し、国際社会からの反発が一段と強まっている。
24日(土)
反戦デモの拘束者800人─ロシア ロシア全土で行われたウクライナ侵攻のための動員に抗議するデモで、人権団体OVDインフォによると、拘束者は約800人に上った。予備役を招集する「部分動員令」が出された21日当日の約1400人に次ぎ、大量の拘束者を出す結果となった。
25日(日)
右派党首が初の女性首相に、伊総選挙 ドラギ政権の事実上の崩壊に伴うイタリア総選挙が投開票され、現地メディアが翌日報じた開票に伴う獲得予想議席数によると、極右「イタリアの同胞(FDI)」と極右「同盟」、中道右派「フォルツァ・イタリア(FI)」を核とする右派連合が上下両院で過半数を制し、連立政権を発足させる公算が大きくなった。政党別得票率で首位に立ったFDIのメローニ党首が、イタリア初の女性首相に就任するとみられている。
26日(月)
ジョージア国境、徴兵逃れ渋滞20キロ─ロシア ロシアのプーチン大統領が部分動員令を出した後、陸路で出国を試みる国民の車がジョージア(グルジア)国境に殺到し、20キロ以上の渋滞が発生。かつての交戦相手国に逃げ込む形になる上、ウクライナ侵攻を支持する「Z」マーク付きの車もあったという。
キューバで同性婚合法化 共産党一党独裁が続くカリブ海諸国のキューバで同性婚の賛否などを問う国民投票が行われ、賛成多数で可決された。国民投票の結果を受けてディアスカネル大統領が改正法案に署名し、同性婚が正式に合法化された。
ロシア実業家、軍事会社創設認める ロシアのプーチン大統領に近い実業家エブゲニー・プリゴジン氏(61)は民間軍事会社「ワグネル」の創設者であることを認めた。大統領府とケータリング契約を結んでいることから「プーチンのシェフ」の異名を持つプリゴジン氏はこれまで同社との関係を否定していた。
27日(火)
ロシア編入賛成「97〜98%」、ウクライナ東・南部「住民投票」 ロシアのプーチン政権によるウクライナ東・南部4州の編入計画に絡み、親ロシア派は「住民投票」が終了し、暫定結果として編入賛成が「97〜98%」に上ったと発表した。