カジノ付き豪邸は2000億円

プーチンの総資産は20兆円?

プーチン大統領の給与は年間、1千万ルーブル(約1400万円)ほど。岸田首相の年収4049万円に比べても半分以下だ。大統領府が公表しているプーチン氏の資産も、ロシア製自動車やトレーラー、アパートなどと、つましい限りだ。
 だが、夜が長いロシアのこと、建前の昼とは別の顔がある。
 プーチン氏の総資産は一説に20兆円超、欧州一の資産家とされる。
 昨年年初には、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の関連団体が、黒海沿岸のリゾート地・ゲレンジーク付近に建つ豪邸をドローンで撮影、プーチン氏の所有であるとスッパ抜いた。
 この「プーチン宮殿」動画は、再生回数1億回を超えた。
 何せ7000ヘクタールの土地の上に建ち、カジノや映画館、それに屋内アイスホッケー場さえ備えた大豪邸だ。
 なお、邸内には柔道ができる道場部屋もある。
 ちなみに動画公開で世界に「プーチン宮殿」が知れ渡った後、所有者は私だと名乗り出たのは柔道仲間でもある実業家だった。彼はプーチン氏の私財を管理する「金庫番」だ。
 プーチン氏が柔道をたしなむ有段者であり、国際柔道連盟の名誉会長さえ務めていたことはよく知られている。来日すると必ずと言っていいほど東京・文京区にある「柔道の総本山」講道館を訪れる。プーチン氏は「(講道館は)第二の故郷だ」と一礼し、名誉6段の紅白帯を贈られた際には「今の自分は、この帯を締める力量、境地に達していない」と謙虚な姿勢をみせる。また、「柔道は格闘技ではなく、道だ」とまともなことを言うが、政治家というのはしばしば二枚舌を使い純情な人々の心をかすめ取る。
 ただし柔道の団体戦でいえば、ロシアはこれまで先鋒のチェチェン戦、中堅のクリミア戦では無血開城に近い勝利を収めたものの、大将戦となった今回のウクライナ侵攻では手痛い反撃を受け、プーチン氏の〝一本負け〟の要素さえ見せている。